司法書士がどんな仕事をしているのかご存知ですか?
旧友に
「今はなんの仕事をしているの?」
と聞かれ、
「司法書士事務所をやっている」
と答えると、
「ふーん・・・」という微妙な反応をする人が多いです。
実際私も、今まで一度も司法書士に仕事を依頼したことがありません。
「自分が司法書士だから」という理由ではなく、依頼する機会がなかったからです。
不動産関連の仕事をしていたり、親戚や友達に司法書士がいない限り、あまり馴染みのない職業なのではないしょうか?
司法書士の仕事は「司法書士法」という法律で決められています。
簡単に書くと、
となります。これでは、ピンときませんね。
一般的な例では
などの場合に、司法書士に仕事を依頼します。
私は今まで司法書士に接する機会に恵まれませんでしたが、皆さんも一生のうちに1回くらいは、司法書士と接する機会があるのではないでしょうか?
平成14年に、それまでは弁護士のみに許されていた「簡易裁判所における訴訟代理等を行う権限」が司法書士に与えられました。
このため、現在では「債務整理等の裁判手続き」を専門とする司法書士事務所も少なくありません。
もちろん青木司法書士事務所も債務整理のご相談にも積極的に取り組んでおります。
しかし、歴史や社会的認知度から、司法書士のアイデンティティーは「不動産登記」と「商業登記」にあると、私は考えています。
司法書士は国家資格の一つです。
まずは、法務省が実施している司法書士試験に合格する必要があります。
司法書士試験は、年齢、学歴など、受験のための条件がないため、だれでも受験することができます。
(司法書士として仕事をするには20歳以上である必要があります。)
司法書士試験は筆記試験と口述試験(面接試験)があり、筆記試験は毎年7月上旬に実施されています。
口述試験は筆記試験合格者のみが10月上旬に受験します。
司法書士試験のここ数年間の合格率は、3%弱で推移しています。
司法書士試験の受験勉強は、独学で勉強する人もいますが、私のまわりでは司法書士試験の受験予備校の指導をうけていた人がほとんどです。
また、試験に合格するためには、司法書士事務所での実務経験はあまり必要とされないため、まったく異なる業種出身の司法書士も少なくありません。
私も、全く異なる業種の企業に勤めながら、約2年間、勤務時間終了後に受験予備校へ通学(1年目:15か月、2年目:10か月)しながら勉強していました。
司法書士試験は、実務家登用試験といわれていて、他の資格試験と比べ、試験内容と実務が直結しています。このため、試験合格後は比較的独立開業しやすい資格であるといわれています。
私は、念入りに石橋をたたいてから渡る慎重な性格なので、1年間程度、先輩司法書士の事務所に勤務したあと独立しましたが、同期合格者の中には、もっと短期間で独立開業している人もいます。
資金的にも、飲食店等と比べ必要な備品が少ないため、最低限の開業資金があれば開業できます。
司法書士という職業は、受験するための条件がなく、最低限の実務経験と開業資金があれば独立可能であることから、独立志向の強い方にとっては、おススメの職業です。